その優しさに心は満たされた。
たった数日。
それだけで、願いは叶った。
-----
尾羽 阿傘(おば あがさ)
結婚すると姓が「尾羽」、フルネームで「おばあさん」と読めることから、プロポーズを断ったことがある。
それでもしつこく愛をぶつけられた。
そもそも旧姓も「栗栖 阿傘(くりす あがさ)」だったので物議を醸し出していた。
最終的には折れた。
しかし不幸は始まった。
それはアガサが車椅子バスケットボールに目覚めた頃のこと…
「きっとパリリンピックも夢じゃないわ…!」
そう目を輝かせるアガサに、家族は呆れかえった。
家族はすぐアガサに愛想を尽かした。
所詮は偽りの愛だったとアガサは家族を見下した。
ここでふと思う。
アガサはそもそもバスケ以外のものを愛したことがない…と。
というわけで、フタハナ島では愛し愛されるおばあさんを目指してみることにした。
なんかやさしそうな孫とか、歓迎です(*´꒳`*)
初日
平和に会話を楽しんだ。
No.131 ツムギさん・・・「ひっかかっちゃった車椅子を動かしてくれて、ありがとう」
No.4 アヤさん・・・「車椅子を押してくれると言ってくれました。とても助かるわ」
1日目
異能が与えられた。動物の死骸をよく見つけるようになった。
いつの間にか、車椅子の前に落ちていた。
かわいそうだけどお腹の足しにすることにして、肉切れをアヤさんに渡す。
食べてもお腹が満たされなくなった。
No.78 ハツミさん・・・「森で食べ物を探しているときにお話ししました。おばあちゃん仲間がいて嬉しいわ」
2日目
No.162 千鶴子さん・・・「ハツミさんの紹介でメッセージをもらいました。仲良くできるといいわねぇ」
お腹は満たされない。
お腹は満たされない。
お腹は満たされない。
アヤさんが、あつあつのシチューをくれた。
おいしいはずなのに、満たされなかった。
その夜、空腹に耐えかねて人を襲った。
その形相は、さながら……
No.145 ギャンブラーさん・・・「ありがとう。ごめんなさい。止まらないってわかっていたら、何か変えられたかしら…」
アヤさんは震えていて、寒さのせいだと誤魔化していた。
少しでも和らぐようにと、エジプトの服を渡した。
お腹は満たされない。
暴走は止まらない。
誰もいない場所を目指して海に行った。
少し心が和らいだ。
アヤさんが暴走を抑えるという薬を探してきてくれた。
ほんの少しだけ、空腹が和らいだ気がした。
それも、ほんのひととき。
次の瞬間には唸り声をあげる――
3日目
明け方、壊れた車椅子は軋んだ音を立てていた。
西の深い森の中、ふたりは――
PL
@tashinamigai
フタハナ暦は、プロフを入力している最中に殺されたりした初回開催以来のためほぼ初プレイのつたなさ。
ログ公開フリー。