「何も要らない。」
「何でもない。」
「此処で起きたことは、全て黙っておけ。」
「それなら何も起きなかった事になる。」
「何ひとつ、無かったことにできる。」
◆ 赤路 白花 ◆
the stolen sight
・・・
耳にピアスを開け、いつもジャージ姿で居る不良……
のように見える、ただの校則違反者。
その外見の割には特に『目上の人』への反発もなく、
何にも、関心を持っていないようだった。
赤路の『路』と白花の『花』を繋ぎ合わせ、
『ロッカー』と呼ばれていた。
ある『破局』が彼女の心を砕いてからは、
恵まれた体躯と寸分の虚勢で日々を凌いできた。
彼女の中に、燻っているものがあった。
それは、『全てをなかったことにする』願い。
……既にこの島の何処かに、捨て去られた願い。
その『普遍的に大それた』願いゆえに彼女はここへ来て、
新たな道を『見つける』ことができた。
それを続けた場合の『悪い見本』の傍にいたからこそ、
元来の願いを『見限る』ことができた。
奇妙な巡り合わせで。
ログ関連オールフリー
PL: @Nor_Nerune
・・・
「……? これは……。」

「……。これなら、手間がかかりませんね。」