Velfriede="Diva"=Mitschuler
歌姫の国に生まれた
歌う事が好きで
自分と誰かのために歌う
『正真正銘の歌姫である』
【ヴェルフリーデ=ミットシューラー】
小さい閉ざされた国、歌姫の楽園。
箱庭ともいうべき、けれど旅をする者に楽園と称される国であった。
平穏な世界、干渉を許さぬがゆえに維持され続けてきた場所。
それが『歌姫の国』であった。
外よりやってくる全ての者たちに平等に、検問が行われる。
例え元の住民であったとしても問答無用に、その資格を必ず確認される。
一つ。如何なる武装も認められない。
一つ。如何なる病症も認められない。
一つ。如何なる宗教も認められない。
一つ。如何なる論争も認められない。
そうして開かれた国の中は、狭く小さく閉ざされた国にもかかわらず富んでいた。
住むもの全てが日々の日常を過ごしていた。
同時に、その住む日常全てに歌が入っていた。
『歌姫の国』。
その名の通り、住むもの全てに歌姫としての素質と血筋を与えていた。
歌姫自体は珍しい物でも無い。
旅する者が宿屋や酒場で歌う者たちの姿を容易に見れるほどだろう。
ただ、一か所に集まるようなことがほとんど見受けられない。
唯一、と言ってもいい。
それゆえに、歌姫の国なのだから。
その国に生まれた、一人の少女。
まだその素質に目覚めていない、まだ歌姫にもなれていない、少女。
手の下に、一枚の手紙が届く。
彼女はようやく知る事が出来た。
その資質は、命の大切さを以て目覚めるものだと言う事に。
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歌姫の力は全て異能と結びついている。
異能を歌に乗せる事で、その力を何倍にも引き出すのだ。
けれどもその才能は生まれ以てして決められているものであり、
その才能を持つ者だけを集めたのが『歌姫の国』である。
その土地柄、閉鎖的でありほとんど往来はない。
そこで生まれた子供は、成人までに一度『歌姫』のふるいにかけられる。
その才能を持っているかどうか。命を以て。
ヴェルフリーデはそのふるいにかけられる予定の三年前。
彼女の母親に当てられた招待状を見つける。
願いが叶う島への誘い。彼女は迷わず筆を執った。
『歌姫』に慣れるのであればと。
まだ才能に目覚めていなかったヴェルフリーデ。
この島で、その命の大事さと儚さと。
共に歩んだ者達のために。
――歌う事を決めた――
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帰る時、小さな歌姫は知らない国の服を抱えている。
現代日本にある、どこにでもあるようなパーカー。
彼女は大事に、歌を紡ぐときは必ず持っていた。
誰かがその事を聞いても、「約束だから」としか返さなかった。
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サキハさんへ。
私は、ははさまよりも上手な歌姫になれるよう、がんばります。
一番の歌声を必ず届けに行きます。
それまで、元気に過ごしていてね。
ファティマさんへ。
ずっと見守ってくれた、心配もしてくれた、その分だけ。
次会った時、次会えた時、お返しできますように。
ちょっとだけ、もう少しだけ、心配しててください。
オリエさん、カルーチェさんへ。
あの時会えたのが本当に助かりました。いろんなことも含めて。
たくさん迷惑をかけたと思います。だから。
今度、遊びに行きたいと思います。
他の皆へ。
楽しかったです。ずっと、賑やかで、いつでも誰かいて。
だから、寂しくなかったです。
また、会えると嬉しいです。
シュルセーヌさんへ。
私の大事なお友達。
お幸せに。ごめんなさい。
それと。ありがとう。
小美野おにーさんへ。
――これからもよろしくお願いします。
ウタの花を持った少女
"DIVA"より
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&開示情報
種族:ベスティア(獣人種)
異能:転移
効果:物理法則を無視して転移する
歌う:小さく空間が捻じ曲がる
日課:1日2回発声練習
回数:??回
&めも
誰か助けての会
Eno.014 いつも何か飲んでるおねーさん。
Eno.015 歌を楽しみにしてるおねーさん。歌姫になれるよと言ってくれた。
Eno.017 たくさんいろいろ作れるおねーさん。元気になってくれてよかった。
Eno.024 お薬作れるおねーさん。ちょっと甘えたくなる。
Eno.055 いろいろしってるおねーさん。
Eno.129 パーカーを借りました。――必ず返しに行くね。
Eno.153 いつも泳いでるおねーさん。
Eno.154 面倒見のいいおにーさん。たくさん連れていってほしいな。
Eno.162 年上の方のおばーさん。
&PL向け
基本的にフリーですが内容によっては相談させてください。
ログ関係等はご自由にどうぞよろしくおねがいします。